「将来の夢がない」という中学生はうちの息子です。
小学校低学年頃はお医者さんだの宇宙飛行士だのと言って、高学年になる頃にはプロゲーマーやユーチューバーだと言っていた息子。
中学生になって「将来の夢は?」と聞かれたら「将来の夢がない」と思ったそうです。
思い返せば私は息子に対して世の中にはどんな職業があるのかとか、父親がどんな仕事をしているかっていう話をしたことがありませんでした。
父親と同じ会社でサラリーマンをして欲しいのかというと全くそんなことは思ってなくて。
大学に行って何か資格を取って、会社に縛られない生き方をするのが良いんじゃないかなと私は考えています。(夫はどう考えているかは知らないけど)
少なくとも私はそうすれば良かったなと今後悔しているというか。
自分の後悔を子供に押し付けるのもどうかと思うので。。。
とりあえずどんな職業がこの世の中にあってこの世の中はどんなふうに動いているのかって言うことを知らないことには、将来の夢なんてなかなか決められないよなと思った次第。
で、もっぱらの息子の興味は「何が一番お金持ちになれる?」って言うことのようだったので、とっかかりは何でもいいか・・・と思って、それぞれの職業についてざっと年収が書いてある本を見せることにしました。
将来の夢がない中学生を息子は脱却できるのか??
将来の夢がない中学生
将来の夢がない中学生って言うのは、結局経験とか見聞が足りないんだと思うんです。
医者になりたい子はお父さんが医者とか、弁護士になりたい子だってお父さんが弁護士とか。
そういう身近な人が目標になっていることって多いんじゃないかなと。
でもサラリーマンの子って、父親が働いている姿を見る機会ってないと思うんですよ。
中2でお仕事体験ってありますよね。
そこでも「よく分からないけど余っていたところに決めた」とか、
お仕事フェスタに行っても「楽しそうなゲームのところで時間つぶしてた」とか。
自ら見聞を広めないのでなかなか選択肢が広がらない。
かといって、身近にものすごいインスピレーションを与えてくれる大人がいるわけでもない。
マンガやドラマを観てあこがれるってこともない。
しいて言うならユーチューバー。
いや、悪くはないけどユーチューバー一本で暮らしていくには結構な努力も必要だし運も必要。
それに社会人としての経験ってものはやっぱりしておいたほうが良いと思うんですよね。
電話の取り方とか名刺の渡し方とか。
社会に潜む人間は黒いやつが増えていくとかね。
そういう経験を経て、副業から稼げるようになってユーチューバーになるんなら私は何も文句言わないかなというスタンスではありますが。
あと、最近人気だと言う地方公務員。
あれだって私ですら中の人が一体何をしているのかちょっとよく分からない。
中学生から見たら、窓口の手続き係で一日が終わるように見えてます。
その書類がどうなってこうなっているから人の役に立っているとか、そういう細かいことが見えてこない。
そういえば昔、親に言われたことがあります。
薬剤師になろうかなって言ったら「ドラッグストアのレジ係?」って。
今なら「違うでしょ(笑)」と言えるけど、中学生や高校生の時には反論できなかったですもん。
「え、薬剤師ってドラッグストアのレジ係なの??」やめよう・・・って思っちゃいました。
薬剤師でレジしてる人はパートのおばちゃんだったりするのにね。
今ならわかるけど、中学生や高校生の時ってそのくらい知識がないんですよね。
だから、まずはどんな職業が世の中にはあるのかっていうことを知らなくてはいけないなと思ったんです。
将来の夢がない中学生が年収ランキングを見た時の反応
「将来の夢がない」とほざく中学生に年収ランキングというものを見せてみました。
ネットで探して見せてみると、息子が知っている企業がテレビ局しか無くて(笑)
「やっぱり日テレだよね~、TBSもいいんだね!」
っていうので、ちょっと待って、これだとテレビ局をおすすめしてるみたいになってる・・・
と思って「一位は商社って言うところだよ」
と言ってみるものの「商社って何?」と聞かれて「物を売る会社」という陳腐な説明しかできない私・・・
そこで、本を買うことにしました。
そこで年収も書いてあって子供もとっつきやすそうな「日本の給料&職業図鑑」という本を買いました。
この本は、漫画家の「サラリーマン金太郎」の本宮ひろ志先生とか、「東京大学物語」の江川達也先生ほか、有名な漫画家の方が挿絵を書かれています。
そのせいか、絵を見るだけで結構面白くて。
そして中に
- 平均年収
- 年代ごとの給料の推移
が書かれています。
アイドルの平均給与は20代に96万円だけど40代では0に近くなるのが分かるグラフもあります。
またユーチューバーのところには
平均年収 747万円
と書かれています。
そして40代でも同じくらい稼げると書かれているんですが、ちゃんと
「ユーチューバーのおよそ8割の人が月1000円未満の収入となります。100万円以上稼ぐ人は数パーセント以下」
「専業でやるにはかなり厳しい職業です」
と書かれていて、簡単にはなれないんだぞ!って言うのをちゃんと教えてくれていて、良い本だなと思いました。
また、
- 飲料メーカー社員
- 食品メーカー社員
- 自動車メーカー社員
などの、会社員の給与や仕事内容が書かれていたり、
- おでんやさん
- たこ焼き屋さん
など、子供が知りたいであろうお店屋さんの情報もあって、いろいろと楽しめるし大人が読んでも勉強になる内容でした。
これを見てうちの将来の夢がない中学生は、「やっぱり医者って給料高いんだね。あと弁護士も。でも給料の高い職業って責任が結構いるんだね・・・」と。
一瞬で勉強になったみたいで、かなりの進歩。
とは言っても将来の夢を決めるのにはちょっと後押しが足りないようではあります。
中学生で将来の夢って言われても 働きたくない
中学校の授業参観に行ったとき、ある学年主任の先生のお話を聞きました。
「将来の夢がないという中学生は、働きたくないと思っている子が一定数いる」というのです。
お父さんお母さんの姿を見ていたらとても忙しそうだし辛そう。
だから働きたくないと。
確かに目をキラキラさせながら「仕事楽しい~!」って働いている大人ってすごく少なそうだし、もしかするといないかもしれない。
子供に将来働きたくないと思わせてしまうような背中を見せてしまうほど、今の大人たちは疲れているのかもしれません。
「ママだってキラキラしていたあの頃・・・」と自分でも思うのに「女性が輝く社会」とか言われて。
キラキラしてないと自他ともに認めている既婚女性も輝かなくてはいけない社会を生きていたらそりゃあ疲れますよね。
男性だって会社に行けばパワハラだセクハラだと言われまくって女性に押され気味だし、
家に帰れば育児を手伝わないのは悪い男だと言われて、手伝ったら手伝ったでお手伝いどまりだとかやり方が気に食わないとか文句を言われ。
なんだか生きにくい世の中だなと思っているでしょうね。
そんな姿を見ていたら、働きたくないのも当然かもしれません。
でも働かないと暮らしていけないって言うのは分かってもらわないと困ります。
どうにかしてお金を稼がないと。
そういう子には「お金を稼ぐ」ということを教えてあげるのが良いそうです。
お金を稼ぐということはどういうことなのか。
この本を読んだら見えてきます。
貧乏とはどんなことかがリアリティに書かれていますし、こんな風にはなりたくないなと思えます。
またいい成績を取ること=お金持ちになれることではないことも書かれています。
お金と学校と人間関係について考えさせられる本なので、中学生の多感な時期に読むといろいろと将来について考えられると思います。
うちの息子も、この本を読んで「お金がないと言うのは嫌だ。お金持ちになるにはどうすればいいのだろう。」と思ったようです。
将来の夢がない中学生 家で働きたい
将来の夢がないという中学生の中には「家で働きたい」「家業を継ぎたい」と思っている子も。
夢というよりは現実的過ぎてと言う方が合っているのでしょうか。
かといって「家を継ぐ」なんて恥ずかしくて言えない。
そんなお年頃。
こういう子は、きちんと考えていたりするのであまり心配はなさそうです。
しいて言うなら「将来はどうせ家を継ぐんだから」とあまり勉強しない子がいることくらいでしょうか・・・
とはいえ、家業があると言うのはサラリーマン家庭にとってうらやましくもあるものです。
息子にはどうなってほしいか。
まずは私自身がビジョンを持って育てていかないといけなかったのかなぁと思い反省もしつつ。
強いスポーツ選手のご両親は、小さいころからそう育てていらっしゃいますもんね。
強いスポーツ選手を見るにつけ、やはり教育は親だなと思うんです。
強い選手の裏には、そのスポーツに馬鹿みたいにのめり込んでいる親がいる。
芦田愛菜ちゃんだって、親御さんがしっかりしているんだろうなといろんなところで感じます。
やっぱり将来の夢がないと言ってしまう中学生に育ててしまったのは、私にも責任があるんだろうなと。
これからでも遅くはないと思うので、しっかりとしたビジョンを親子で共有できるように、息子の性格や適性を見ながら一緒に考えていけたら良いなと思っています。
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