私の周りでも、小学校ではAばかりで成績が良かったのに、中学校に入ったら成績が下がってしまって・・・という話をよく聞きます。
なぜこんなことが起こってしまうのでしょうか。
ネットでは塾の先生方が、小学校と中学校の勉強はやり方が違うからとか、中学校の勉強は積み上げ式で小学校のうちに・・・とか、色々なことを言われています。
それもあるのかもしれませんが、私としてはちょっと、見て見ぬふりはできないママ達の様子があるんです。
小学校で成績の良かった子が中学校では成績が悪い部類に入ってしまう、その理由は親の接し方にあるのかも・・・。
小学校の成績は良かったのに中学では成績が下がってしまう理由
小学校の成績は良かったのに、中学では成績が下がってしまう子は最初のテストから点数が取れません。
それは「春休みの間に勉強していないから」です。
高校受験を意識している子は、小6の2月か3月ごろから塾へ行き始めます。
塾では小学校の復習から入り、中1の内容を予習という形で教えてくれています。
また塾へ行っていなくても進研ゼミなどの通信教育をやっている子も、春休みにちゃんと教材をやっていれば、小学校の総復習と中学の予習をしています。でも、中学受験を終えて遊びまくってしまった子とか、何も考えずに春休みを過ごしてしまった子は、最初のテストで良い点数が取れません。
そしてここで「良い点数が取れない=春休みの間約1か月分先を越されている」状態なので、ここからの巻き返しはちょっとやそっとではうまくいかないんです。
おそらく、多くの子はこれが理由で点数が下がります。
小学校のテストはテストの前に先生が復習させてくれたり、宿題としてドリルをやったりして受けるので、記憶力の良い子なら簡単に点数を取ることができます。
中学受験だって、塾の言うとおりに課題のところを勉強して、日々のテストに備える毎日だったのではないかと思います。
でも中学校のテストは範囲が広いから、知識をストックしておかないと良い点数が取れません。
明日テストだからといって、ちょろっと勉強したくらいではだめなんですよね。
これはその後の定期テストでも同じことが言えます。
中1の間に挽回できればいいけど、できなかったらもう成績は固定されます。
でもそれがついこの前まで小6だった子に分かるでしょうか?
小学校の時のやり方しかしらないので、分からないですよね。
春休みに何をさせるか。どうやって過ごさなくてはいけないか。
それを親が分かっていなかったら、分かっていてもまあいいかと見過ごしてしまっていたら。
出遅れてしまうんですね。
更に言うと、春休みの間にアルファベットを書けるようにする、基本の単語を知る、くらいのことをやっておかないと、英語も厳しいです。
小学校の時にいい成績だったからとそのままあぐらをかいていると、自分で知識をストックしていかなくてはいけない中学校の勉強に対応できなくなるんですね。
小6の春休みにどうするか、中1が始まってからもきちんと知識のストックをしているか。
そのあたりをきちんと親が見てあげられているか。
そこに大きな理由が隠されていると思うんです。
ある女の子の話
小学校のテストでは100点ばかりだったというYちゃん。
中学校の最初のテストで70点くらいしか取れず、その後も成績が振るいません。
お母さんは「小学校の時はよくできている方だと思っていたのに。学校の先生にも問題ありませんってずっと言われていたの。」と。
でも、よくよく話を聞いていると
- テスト期間なのに遠出する(1泊で旅行に行く、おばあちゃんちに泊まりに行くなど)
- テスト期間に友達とカラオケに行くというのを許す
- 勉強しなさいと言うばかりで一緒に勉強法を考えない(のび太のお母さんみたいに怒るだけ)
こんな感じなんです。
これでは申し訳ないけど中学校でいい成績が取れるわけがありません。
テスト期間中、成績の良い子は勉強しています。
1日6時間とか8時間とかしている子もいるくらいです。
それなのに、かたや小旅行に行ったり、おばあちゃんちに遊びに行ったり。
お友達と昼間ずっとカラオケにいたり。
カラオケで勉強してるならまだしも遊んでいるのはどうかと思いますよね。
そんなに勉強せずに点数が取れるほど中学校の勉強は甘くありません。
それでいて、テストの結果を見て「もっと勉強しなさい」という。
そして子供がやってるし・・・というと、「たしかにやってる・・・」って思うらしいんです。
いやいや、遊びに行ってるのにやってないでしょ??ってこっちからすると思うんですけど、
遊びに行って帰ってきて夜にはきちんと真面目にやっているからということらしいんです。
まって、7時~11時まで勉強したとしても、4時間。
その間、ぶっ通しで勉強しているのか?ってそんなこと聞かなくても分かりますよね。
してない。
ご飯も食べるしお風呂も入る。
そして旅の疲れだってある。
1日6時間とか8時間とか勉強してる子は、夜だって勉強しています。
なんならテスト後の予習だってしているかもしれない。
塾に行ってテスト対策プリントやってるかもしれない。
そんな子に、旅行行きながら勝とうなんてそんなあんた・・・って思うわけです。
小学校の時成績が良かったのは、担任の先生がしっかりしていたから。
これ、授業がサクっと進められない新任の先生に当たっていたら、成績下がるタイプだったんじゃないかとすら思えます。
ある男の子の話
小学校のときはすごく成績が良くて、分からないことはKくんに聞こう!とクラスの子に言われるくらいよくできる子。
小学校の時は先生にかなり気に入られていたし、成績だってオール3。
お母さんは自慢の息子だったし近所での評判もすごく良かったのに。
本人もそのつもりでいたのに、最初のテストで80点や70点しか取れず、「自分が一番のはずなのにおかしいな・・・」と。
そして小学校の時のようにがんばっても点数が取れないし、小学校の時のように振舞っても先生は他の子のことをほめたり見ていたりする。
だんだんつまらなくなって、ゲーム、ゲームで成績が落ちる。
そんな負のスパイラルに入ってしまっていました。
お母さんも「あなたなら大丈夫!がんばって!」というけど、どう頑張ったらいいのか。
小学校の時のように、小学校の時のように、、、と思っているうちに、中1も終わろうとしていました。
そのころにはお友達とのゲームに明け暮れる毎日で、朝起きられない日も出てきていたそうです。
どうすればいいのか。
この子のパターンは、親が子供を信頼しすぎていたところにあると思うんです。
だからゲームやっていても宿題は終わっているんだろうと思っていたし、宿題をやっていれば次こそは良い点数が取れると思ってた。
ちょっと甘かったんですね。
自分の子が小学校の時はすごくできて、周りからも信頼されていたかもしれない。
でもそれは担任の先生の力も大きくて、先生に気に入られていたから、先生が頼みごとをしやすかったから目立っていただけ。
中学校になると自分でどれだけ勉強できるか、自分でどのくらい動けるか、友達への影響力なども関係してきます。
小学生から中学生へ、うまく移行できなかったんだろうなと感じずにはいられませんでした。
小学校で成績が良かった子はどんな高校へ進学している?
とはいうものの、小学校で成績の良かった子はトップ10には入れないものの、地域の進学校とか、2番手くらいの学校には入れる子が多い気がします。
中学校のテストでは成績が悪い・・・といいつつも、それは「小学校の時のように1番じゃない」ということなんですね。
こういう言い方するとあれなんですけど、小学校の時に1番ってだれが言ったんですかね?
オール3と言っても、最近は絶対評価なので3が付く子はクラスの中でもいっぱいいるんです。
もし30人クラスで13人ほど3が付いていたとしたら、うちの子が1番くらいに違いないと思っている人が13人いることになります。
小学校ってそういうところです。
だから、3が付いている人が1クラスに13人いたとして、1学年3クラスだったら39人。
そして中学校で3つの学校が集まって来ていたら、約120人もの子が小学校の時はオール3にちかい成績だったことになります。
その120人が120人とも「うちの子は10番以内には入れるはず。小学校の時は成績良かったんだから。」と思ってる。
で、上から順に並べて1番から120番。
120番の人は「なぜ!?」ってなりますよね・・・。
でも、300人いて120番なら、1番から30番くらいはトップ校に入れるし、その後の100人は2番手以降の中堅の学校に進学できます。
ですから小学校の時に成績の良かった子は、そのままトップ校もしくは中堅の学校に進学しています。
ある調査で、『小学校の時の成績は悪かったのに爆伸びして成績が上がった経験のある子は全体の6%』ということが分かっています。
ですから、多くの子は小学校の時の成績のまま、中学校も高校も推移していきます。
つまりは小学校の時に『成績がいい』と思っていたかたは、中学校でも高校でも1番とは言えないかもしれないけど、それなりにできるので安心していいとも言えるようです。
とはいえ、小学校の時に成績がいいと思っていた方は、中学校でも10番や20番くらいは取って欲しいと思うので・・・
お子さんに合った形でいい勉強法が見つかると、地頭は良いはずですから成績も伸びるのではないかと思っています。
かくいう我が子も、もう少し頑張ってくれればとも思いますが・・・最近は『努力できるのも才能のうち』と思うことにしています。
中学3年生ともなると、もう親のかじ取りで動くことはほとんどありません。
どれだけ自覚しているか、それだけです。
だからこそ、小学校時代の「自主学習の習慣化」が大切なんだなと今ひしひしと感じさせられているところです。
感じつつも、小3になる娘にその習慣をつけるのはまた難しいなと感じてもいるところです・・・。
小学校で成績の良い子が中学受験塾に入って受ける洗礼
中学受験を目指す子は、こういった中学校で成績が下がるの!?という洗礼を塾で先に受けてしまいます。
小学校では成績がいいと思っていた子が、塾に入ると真ん中くらいとか、ひどければ入塾テストに落ちるとか。
ザラにあります。
だから都会の方の小学生ママたちは意外とシビアに自分の子の立ち位置を分かっていることも多いようです。
でも中学受験の勉強と、中学校以降の勉強ってまた違うんですよね。
中学受験ではあまりうまくいかなかったけど、中学校に入ってその学習習慣を続けられた子が、どんどん伸びていく話はよく聞きます。
逆に、親に言われるがままにイヤイヤ勉強していて、丸っと暗記する方法でしか勉強しなかった子は、成績があまり伸びて行かない傾向も。
中学や高校になると範囲が広いから、覚えきれないというのが1つの理由かもしれませんが。
とにもかくにも、親があまり口出ししすぎてもいけないし、口出しをしないのもいけないのだなと感じています。
小学校で成績の良かった子が中学校でも成績を維持するには春休みの過ごし方が重要
小学校で成績が良かったからと言って、中学校でもそうかというと、そうではありません。
中学校でも小学校と同じくらいの感覚の立ち位置を維持しようと思うと、春休みから中学校式の勉強法に変えていかなくてはいけません。
何もせずに中学校入学式を迎えてしまうと、悲劇が待っているかも。
それは中学校に限らず、高校でもおなじことです。
先取りとまではいきませんが、予習と復習を自分できちんとできる環境と習慣を整えてあげるのが親のつとめということなのかもしれませんね。
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