この記事では中学生が通う高校受験塾の費用を集団塾個別塾などでどのくらいの違いがあるのかを比較してみましょう。
近年人気の個別指導塾は、一般的には集団塾に比べると費用が高い傾向があります。
また高校受験塾の平均金額と3年間の総額、塾代がきつくて払えないときの対処法についてご紹介します。
高校受験塾にかかる費用は?
高校受験塾にかかる費用は塾によって様々なので、日本全国の中学生のいる家庭がどのくらい、塾にお金を使っているのか?を見てみましょう。
次の資料は文科省にある令和3年度子どもの学習費用調査からの抜粋です。
まず図5-1とされている下のグラフを見てみましょう。
このグラフは公立の学校に通う子どもたちの補助学習費を示しています。
「補助学習費」とされているグラフの中には
- 学習塾
- 通信教育
- 文具や図書
- 図書館や塾への交通費
- 模試のお金
が含まれています。
小学校5年生から増え、中学校3年生が一番突出しているのが分かりますね。
中学3年生の補助学習費は45万円となっています。
単純に解釈すると、多くの中学3年生のいる家庭が「塾代+塾への交通費」として年間45万円使っていると考えられます。
月額に換算すると約4万円ですね。
そして次の表8-2では学習塾費を表しています。
学習塾への支払いは公立中学校に通っている子供のいる家庭で26.9%が年間40万円以上を学習塾に支払っています。
先ほど、中3では45万円以上支払っているとデータが出ていましたので、中1、中2の段階では塾へ行かせていない家庭も多いのではないかと考えられます。
それをもとに次の表6を見てみましょう。
- 中学1年生では約15.6万円
- 中学2年生では約20.4万円
- 中学3年生では約40万円
という結果が出ています。
つまり学習塾のみに支払うお金は中学3年生で年間40万円、月額に換算すると約3万円であることが分かります。
そして中1では週1回の授業だったのが中3では週3回程度に増えている、もしくは夏期講習や冬期講習、模試などが増える、ということも分かります。
そして参考までに塾へ行かずに通信教育や家庭教師を利用している人の金額を見てみましょう。
公立中学校では約65%の人は通信教育や家庭教師は利用していません。
逆に言うと35%の人は通信教育や家庭教師を利用しています。
塾と通信教育を併用している人もいますし、通信教育だけ受講している人もいますよね。
高校受験のための塾の費用を比較
高校受験のための塾の費用を実際の塾をもとに比較してみましょう。
まず大手学習塾東進ハイスクール。
入学金・・・約32,000円
担任指導料・・・約32,000円
授業料・・・約227,000円(1授業のみ)
模試・・・10,800円
合計・・・30万円(1授業のみ)(約19,000円/月)
2授業の場合・・・527,000円/年(約38,000円/月)
3授業の場合・・・754,000円/年(約57,000円/月)
となっています。
つぎに個別教室のトライの料金を見てみましょう。
入学金・・・10,000円
授業料・・・週1回 29,000円(120分)/月
合計・・・358,000円/年
週2の場合・・・約70万円/年
週3の場合・・・約105万円/年
となります。
大手集団塾と大手個別を比べると、1教科なら年間で約5万円ですが、3教科になると年間で30万円の差が出てくることが分かります。
これより安い個別もありますし、集団塾もあります。
ですが大手に比べると教室にいる先生によるところも大きいので、周りの人の口コミをよく聞いて選んでくださいね。
高校受験のための塾の費用の平均価格は?
高校受験のために塾にかける費用の平均価格は、文科省にある令和3年度子どもの学習費用調査によると
- 中学1年生では約15.6万円
- 中学2年生では約20.4万円
- 中学3年生では約40万円
となっています。
これは月当たりに換算すると
- 中学1年生では約1万3千円
- 中学2年生では約1万7千円
- 中学3年生では約3万3千円
となります、
中3に入ると金額が上がるのは、中3から高校受験に向けて塾に行き始める子が大きく増えるからです。
また中1の間は週1回しか通っていなくても、中3になると週2や週3と授業時間数を増やす人も多くいます。
高校受験にかかる塾費用 3年間で総額
高校受験にかかる塾の費用の総額は先ほどの文科省にある令和3年度子どもの学習費用調査による数字で考えると3年間で約76万円になります。
ですがこれには中1の間は塾に行っていない子も含まれている数字です。
実際に、我が家が中1から中3まで1教科(英語のみ)で塾に通った結果、3年間で総額約75万円でした。
これが2教科だった場合、約145万円になります。
5教科すべて通ったら、3年間で350万円程度かかっているはずです。
これは月換算すると1か月あたり10万円となり、このくらい支払いができるなら中学受験をして私立中学に行っても同じくらいのお月謝ですむことになります。
つまり中学受験をしてもしなくても、公立中学で5教科すべて塾に行かせるなら、かかるお金はそんなに変わらないんですよね。
中学生の塾代がきつい 払えないときの対処法とは
中学生を塾に通わせていながら、塾代がきついと感じ始め、春になって引き落としが多く払えないとなったときの対処法は
といったことが考えられます。
塾に相談する
塾に相談すると少し振り込みを待ってくれることがあります。
次の月やその次の月に支払いができるめどがある場合は、塾に相談してみましょう。
我が家の子どもが通っていた塾では、毎月5日が引き落としでしたが、そこでお金が落ちなかったら15日に改めて引き落としがかかる仕組みになっていました。
こういった話も相談すれば教えてもらえるので、困ったときはまず塾の先生に相談してみましょう。
保険や教育ローンを利用する
長期的にお金が足りない場合は、保険を解約したり教育ローンを利用します。
ですが貯金を崩したりローンを組む場合は、その後の高校でも奨学金や教育ローンを借りることになりますので、本当に塾のためにお金を借りるという選択肢が正しいのかどうか、考えてみてくださいね。
塾をやめる
塾をやめればお金の支払いがいりません。
塾をやめてしまったら勉強ができなくなるのではないか?と心配になるかもしれませんが、最近では無料の塾も多く開講されています。
ゆめのば
塾チャンネル
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などは無料のオンライン塾で、コンテンツもしっかりしているものばかりです。
このような無料のオンライン講座を受講するのも1つの方法です。
無料の塾について詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
またポピーなどの値段の安い通信教育教材に変えてもいいかもしれませんね。
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